行動できない人の理由はいつだってシンプル。
考えすぎて行動できないのでなく行動しないメリットを選んでるから。
自分で考えて行動できない人の多くは「考えすぎて行動できない」と考えています。
しかし、行動できない理由は他にあったのです。また行動しないことにもメリットがあり、そのメリットを得るために行動できない理由を作っています。
この記事では、僕の過去の実体験をベースに、徹底したサポートで人は変われるのか変われないのか?
そして、誰かをサポートするときに気をつけるべき考え方などについて触れています。
行動できない人の心理とは?
聞きたいことを、いつでも相談できる環境があれば、人はどんどん変われると思いませんか?
僕自身も「人づくり」をスタートして間もない頃、そう考えてました。
メールでのご相談は、現在も行っていますが、当時はクライアントさんから質問が来ると、「何でも」答えていました。
この「何でも」というのは、専門的分野の質問はもちろんですが、中には「行動できません」という質問にまで丁寧に答えていました。
それで、どうなったか?
徹底したサポートは人を依存させてしまう!?
「どうして行動できないのか?」という質問を丁寧に深掘りしていき、ベビーステップまで一緒に考えていきました。
行動できないのだから、一歩づつ行動できる範囲内で行動ステップを決めて行けばいいと思ったからです。
こう書くと、とても合理的だと思えますし、これではじめは上手くいきました。
しかし、同じような質問を繰り返しされることに気がついたのです。
「親身にご相談に乗っても、相手の方の課題を何も変えられない」
そう思い、僕自身を疑い始めたのです。
「”人づくり”は、ひょっとすると向いてないんじゃ?」とまで考えるように。
けれど、それは見方を変えると解決したのです。
その見方とは?
行動するか行動しないかは本人が決めること
「相手が抱えるべき課題にまで、踏み込んでしまっていた」のです。
つまり、本来ならばクライアントさんが考えるべきことを、僕が「代行」することで、一見は解決したかに思えたのです。
しかし、相手が課題を解決することを、僕が「代行」することで、相手の課題に踏み込んでいたのです。
「相手の力になりたい」という思いから、可能な限り何でもサポートしていましたし、「サポートすべき」とすら思ってたのです。
しかし、これは先に述べたように相手の課題にまで踏み込んで、相手が解決する芽を摘んでたのです。
どんな質問であれ、「行動できません」という悩みまで答えていれば、いくら時間があっても付きっきりになってしまいます。
相手と時間や課題を共有し、サポートし乗り越えていければ・・・と思ってました。
その行為自体が、相手が「行動できない」という課題を解決する芽を摘んでしまってたのです。
「行動できない」にもメリットがある
ここまで見てきたように、「行動できない」という人の特徴は、「行動できない」のでなく、「行動しない」ことに気がついたのです。
では、どうして「行動しない」のでしょうか?
「失敗が怖い」を「行動しない」で隠してしまう
それは、失敗を恐れているから。
何かに挑戦すれば、上手くいく時もあれば、失敗してしまうことも。
ですが、挑戦しなければ上手くいくこともなく、失敗を経験する必要もありません。
「行動できない」のではなく、「行動しない」ことで失敗する経験から避けられるのです。
「行動」という選択をするのは、本人の課題です。僕がいくらベビーステップを踏ませようと、行動ステップを考えても、本人が「行動しない」限りは、「行動」という選択を選ばないことに気がついたのです。
また、「行動しない」ことで得られるメリットはまだあります。
行動しないことで夢見心地気分を味わえる
それは、夢見心地な気分で毎日を過ごせること。夢見心地な気分でいることで、「本気を出せば自分もできるはずだ」という可能性の中に生きることができるのです。
聞こえのいい言葉だけを選んで、現実を直視させる言葉には耳を傾けず、夢見心地な気分を後押ししてくれる人たちに囲まれようとするのです。
その習慣が身につくとどうなるのか?
行動できない人は現実逃避してる?
さらに「行動しない」のです。
この可能性の中に生きることは、言い方を変えると現実逃避です。
現実逃避させてくれる仲間と共に過ごせる夢見心地気分は、本人からすると解決へ向けて進んでると感じます。
「心地よさが豊かさへの近道だ」という考えが染み付いてしまえば、仮に人との関わりで摩擦が起きてたとします。
すると、すぐに孤独を選ぼうとし、「行動しない」という選択を選んでしまうのです。
一人で生きることは、楽かもしれません。
ですが、仕事は二人以上いなければ、仕事は成り立たちません。
「事業者」と「消費者」という二人の存在がいて始めて仕事が成立し、お金や人脈などが循環していくのですからね。
行動しない人と行動する人の違いについて
「行動しない」という選択をする理由として、現実逃避もその原因の一つであると述べました。
そして、失敗を恐れることも、その原因でもあるとも述べました。
自尊心を守るために現実逃避する
先ほど、現実逃避を選ぶ人は、夢見心地な気分でいることを優先順位として、高く置きたがる傾向にあると述べました。分かりやすい例をあげると、「ダイエットは明日から!」と言いながら、ラーメンを食べる人ですかね・・・
「ラーメンの食べおさめ」しても、3日もするとまたラーメン・・・
といったサイクルに陥ってしまってる人を想像してくれると簡単にイメージしやすいかと思います。
また、失敗することから逃げるために、「行動しない」のですから、行動しないことで自分の自尊心も保つ必要があるのです。
自尊心でも守る自尊心と、行動するための自尊心とがあり、自尊心にも種類があります。
↓その自尊心について触れた記事を下記にて。
変わる姿やスピードは人それぞれ
「行動しない」について再び見ていきましょう。
行動しないことで、自尊心を守ることができますが、その自尊心は挑戦するときに重荷になってしまうのです。
それまでずっと「行動しない」ことで守ってきた自尊心。
一度、崩さなければいけません。人によってはアイデンティティにまで、その人の中心部にまで浸透してしまってる方もおられます。
人の数だけ行動がある
「人の数だけ成功物語があり、人の数だけ成長にもスピードがある」
と僕は捉えてますが、これまで「行動しない」ことで自尊心を保ってきた人は、行動スピードが遅く見えます。
本人からすると、変化に対する恐れすら感じ、それどころか「この心地のいい生活ともお別れかもしれない」という気分にもなる人も。
サポートする方は、本人の課題なので、課題の解決まで「代行」しなくてもいいです。
「代行」まですると、本人が課題の解決する機会を奪ってしまいます。
代行ではなく、変化を促すこと。
そして、本人に責任や選択を持たせること。
しかし、急に距離感を遠ざけると、はじめは禁断症状が出ます。
行動させると禁断症状が出ることも
それは喫煙者ならば、いつも悩まされてる禁断症状のような感情を想像して頂くと簡単にイメージできるかと思います。その禁断症状では、「どうして手伝ってくれないのか?」「冷たい人だな」と思われてしまいますが、それも本人が解決すべき本当の課題に気づいてもらうための成長プロセスでもあります。
禁煙はじめると、必ずやってくる禁断症状ですが、タバコを取り上げると「どうしてタバコをくれないのか?」「一本くらいくれてもいいだろう」という言葉をかけられることも。
ですが、本人が禁煙を達成できるまでは、「タバコを与えない」ことが、サポートする人の役割なのです。乗り越えるか乗り越えないかは、本人の意思次第でもあるのです。
昔の僕のように、何でもすべての質問に対し、親身になりアドバイスしても、本人が「行動しない」ならば、何の解決にもなりません。
「行動する」「自分は変わってみせる」という強い意思が、本人の中から芽生えなければ、徹底したサポートを行ったとしても、課題の解決にはならないのです。
行動できる人の習慣について
行動できる人の中には、「数字」を強く意識する人も。会社を経営してる方に多いのですが、数字を意識しなければ支出・収益を把握できません。
経費や人件費など色んなお金が会社内で動きます。
売上UPすべく目標を立てるときも、この「数字」を意識しなければ、「何を」「どのように」「いつまでに」という行動ができないからです。
行動できる人は、数字を強く意識しますし、「時間」も大切にしています。
というのも、仕事の質を上げるために時間を有効に使います。
行動できる人の時間の使い方
例えば、「時間を無限に使っていいよ」「締め切りは◯月◯日」と二パターンがあったとして、どちらが質の高い仕事ができるのか?それは締め切りを設定したときです。
時間を意識すれば、一点集中できるのでエネルギーも高まり、良いアイデアも生まれます。
つまり、締め切りを上手く用いることで、一点集中できるのです。
虫眼鏡で太陽の光を当てれば煙が出るように、エネルギーを一点集中させることで、新しい課題にチャレンジして、自分の仕事の質をも高められるのです。
今回の記事は、行動できない人の理由と、行動できる人との違いについて見ていきました。