価値観の違いを受け入れて、互いの違いを活かそう
あなたは「価値観の違い」を感じることはありますか?
仕事や家族、友人でも「価値観の違い」があれば、どのように接すれば良いのか難しくなりますね。むしろ、関係性が深い人ほど、「価値観の違い」を感じてしまうのではないでしょうか?
だからといって、価値観の違いがあれば、自分とは合わないと切り離すのではなく、ましてや我慢して関わる必要はありません。なぜならば、価値観の違いはあって当然だからです。
というのも、僕がビジネスコーチとして活動する中で、実証できたことがあるからです。それは、価値観の違いがあるからこそ、個性や強み、才能も磨かれるのです。さらに、価値観の違いを活かした生き方こそ、僕たちの価値観を広げてくれるのです。
コミュニケーション能力が高い人は、相手が感じることを察知できるだけでなく、自分の主張を相手が理解しやすい手順で伝えてるからこそ、コミュニケーションが上手なのです。それだけでなく、幸せに稼いでる人やビジネスもうまく人は必ず、自分の主張を相手が理解しやすい手順通りに伝えてるのに過ぎないのです。
この記事では、「うまくいく夫婦は話し合い、離婚する夫婦は口論する」というきっかけから、価値観の違いをどのようにして受け入れて、お互いを活かすアプローチを見つけていきたいと思います!
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うまくいく夫婦は議論し、離婚する夫婦は口論する
コミュニケーション能力が高い人は、巧みな話術や人を意図通りにコントロールしているのではありません。先述の通りに、相手の感情を察知しながらも、自分の主張を相手が理解しやすい手順で伝えているだけなのです。
「相手が何を感じてるかくらいは分かってる!」と思うかも知れません。また、「何十年も関係があるので、相手のことは十分、分かりきっている」とも思う人もおられるでしょう。
ここで、僕が人生と事業の底上げをテーマにビジネスコーチする中で、明確なガイドラインをここで示したいと思います。それは、「うまくいく夫婦は話し合いを、離婚する夫婦は口論する」というもの。
「どうせ言っても理解してくれない」と諦めるのではなく、相手が理解しやすい手順で伝えればよく、その手順の一つに「相手を理解する」ことから始まります。
この相手を理解することが、浅かったり、あるいはズレていれば話し合いが口論になってしまうのです。
話し合い≠お互いを非難
話し合いを試みるも、ついつい口論になってしまうのも理由があります。それは、自分の主張を伝えようとすること。
もちろん、話し合いでは、自分の主張を相手に伝えるのは当然です。けれど、自分の主張ばかり伝えようとすれば、相手を理解することは愚か、話し合いが口論になってしまうからです。
口論になる理由も明らかで、話すつもりが相手を非難してしまうからです。
「お前のここがいけない」「私の気持ちを分かってない」「どれだけ苦労したと思ってるんだ!」と自分の主張を、まず伝えようとすれば話し合いが口論になってしまうのです。
僕たちはアンテナを立てなければ、人の粗探しを、それも無意識のうちに探してしまうのです。これは人間であるならば、致し方のないこと。
「粗探し」は、惰性で始まります。
もしも今、家族や仕事仲間、友人の粗探しをしてしまってるならば、ひょっとするっとあなた自身が惰性で生活してしまってる可能性があるのです。
逆も然りで、一方的に粗探しばかりされてるならば、相手の方が惰性で生活している可能性が非常に高いです。
威力を使った話し合いからは何も生まれない
自分の主張を明確に強い言葉で、相手に伝えてる人を見ては「あんな風に自分の主張を伝えれれば良いな」と感じてしまいます。
けれども、このタイプの人は相手理解せずに、自分の思うがままに突き進むので、結局はうまくいかないことが多いのをビジネスコーチの仕事を通じて、たくさん見てきました。
攻撃的で話し上手な人は、相手を煽ったり威嚇したりして、こちらが有無を言わさないな口調で巧みに伝えてきますね。
でも、長期的な視点で見れば、このような威力を使った攻撃的な話し合いからは、結局のところ何も生まれない場合がほとんどで、天にツバを吐くような行為。
最後は相手の信頼を得るどころか、マイナスの印象を与えてしまって、何もかもが行き止まり状態になるのが目に見えています。
では逆に、チームをうまくまとめられる人や、部下から慕われる上司、人を説得するのが上手な人の特徴として、
強い人=周りをグイグイ引っ張る人
ではなく、
強い人=周りの感情を代弁し、相手が本来あるべき姿へと導いていける人
なのです。
では、どうして威力を使った話し合いを好む人がいるのでしょう?それについては、下記リンク記事『怒りのエネルギーが強い人』に譲りたいと思います。
価値観の違いを乗り越える3STEP
ここまでは、話し合いのつもりが口論になってしまう理由について述べてきました。では、価値観の違いを明らかにして、お互いの違いを活かすにはどうすれば良いのでしょう?
価値観の違いを乗り越える3つのステップをご紹介したいと思います。
その3ステップは、
- 感情をフラットにする
- 考えをフラットにする
- 違いをフラットにする
ついつい口論になる人も、この3STEPを踏んでいくことで、口論が話し合いになるでしょう。
口論になるのも、いきなり自分の主張を伝えようとするからで、その主張のほとんどは「自分の正当化」もしくは、「相手の非難」が一般的な流れです。
この3STEPを踏んでいくことで、価値観の違いを受け入れ、違いを活かすことができるのです。
では、どのようにして、価値観の違いを乗り越えていけば良いのでしょう?この3STEPについて詳しく見ていきましょう。
1)感情をフラットにする
価値観の違いを受け入れるにはまず、感情をフラットにすることからスタートしましょう。どんな話し合いでも相手の感情をフラットにすることからスタートして下さい。もしも、相手が感情をフラットにする前に、自分の主張を伝えようとしても、話し合いが口論になってしまうからです。自分の主張に耳を傾けてくれるために、「準備」が必要だったのです。
では、どうすれば自分の主張に耳を傾けてくれるのか?
それは、時間を巻き戻すこと。
相手があなたにして欲しかったことや、期待していたことなど、「相手が考えるあなた」と「あなたの考え」の”ズレ”を確認するために、相手の主張を受け入れることからスタートすることで、自分の口論が話し合いになるのです。
価値観の違いを受け入れる順序は、このように「相手の価値観」をまず受け入れることで、相手とあなたとの価値観の違いが明らかになります。
ここはじっと相手の主張を受け入れることに徹しましょう。ただただ相手の話しを聞いて、相手の感情を感じるだけで、あなたの主張に耳を傾けてくれる「準備」が整います。
こう見ると、とても簡単に思えますが、実際にやってみると思ったよりも難しいので、『相手と同化』するつもりで、一体感を感じながら進めてみて下さいね。
この段階では、決して「自分はこう思う」を主張する段階ではなく、あくまでも相手の「自分はこう思う」を、それも『自分ごと』として捉えることで、ようやく準備が整うことを肝に銘じておいて下さい。
2)考えをフラットにする
あなたの主張に耳を傾ける「準備」が整えることを、「相手の感情をフラットにする」ということです。相手の感情をフラットにするのは、「分離→統合」させるのはもちろん、相手が感情をフラットにすれば、”心のゆとり”が生まれます。
”心のゆとり”さえ生まれれば、あなたの主張が入り込む余地があります。
この段階で、ようやくあなたの主張を伝えていけば良いのです。
ただ主張するのではなく、「主張と感謝をワンセット」にしておくと、相手の”心のゆとり”はさらに広がるでしょう。
決して、あなたの主張だけを独り歩きさせてはいけません。独り歩きさせれば、相手の心のゆとりはどんどん狭まっていく一方です。それどころか、話し合いが一気にエスカレートして、口論になってしまうのです。
「自分はこう思う」と主張を伝えたら、必ず「理解してくれて、ありがとう」と感謝も同時に伝えて下さいね。
「自分の主張」と「相手の主張」とのエネルギー循環を意識しつつ、心のゆとりを持たせたまま話し合いしてみましょう。
3)違いをフラットにする
3STEP目に入れば、お互いの価値観の違いを受け入れていることでしょう。しかし、幸せに稼ぐためには、違いを受け入れるだけではなく、違いを活かすことも必要です。そのためには、どんなことが必要なのか?そのガイドラインとして、お互いの違いをフラットにするということ。「自分の主張」と「相手の主張」を明らかにする中で、お互いの違いを明らかにした上で、ようやく違いを受け入れることができるからです。
『大切(たいせつ)』とは、「大きく切る」と書きますね。
つまり、話し合いとは価値観の違いを明らかにして、受け入れることで大切なことに気づかせるには、「自分」と「相手」との価値観を大きく切るプロセスが必要です。
価値観が同じなのが良いのでなく、価値観が違うからこそ大きく切る(大切)ことができるのです。仕事や家族、友人との価値観の違いにストレスを感じてしまうこともしばしば。しかし、価値観の違いを受け入れるには、そこで止めていてはいけません。
そのまま放置していれば、口論になるだけです。そこから一歩でも踏み込んでいくには、価値観の違いを1〜3STEPを手順通りに進めていきましょう。
価値観や考え方の違いこそ、僕たちの可能性を広げてくれるのです。
価値観はあって当然
個性や才能とは自分一人では見出せないもの。周りの人との関わりの中で見出せたり、磨いていけるもの。山に籠って仙人のような暮らしでは、個性や才能に気付きにくく、人との関わりでこそ本当の自分に気づけるものです。そのためには、環境に振り回されたり、世間の動向に左右されるような「反応的な生き方」ではなく、「主体的な生き方」が必要です。
価値観の違いを受け入れるにも、主体的な生き方がベースとなります。自分自ら行動し、考えていく姿勢こそ、「口論」を「話し合い」にすることができるのです。
相手待ちで受動的な姿勢ではなく、あなた自身の手で現実を動かしてみて下さい。「これでもか!」というくらい現実の厳しさに痛感させられることもありますが、ここで諦めたら試合は終了です。
受動的で反応的な生き方から、主体的な生き方へシフトすることで、あなた自身の手で人生をクリエイトできる」という実感を、さらに深めていって下さいね!
価値観の違いを受け入れて、違いを活かすために主体性について、さらに知識を深めたい方は、下記リンク記事:主体性とは?主体性の意味について理解しようをご覧ください。